トカゲの飼育方法【デプレッサヨロイトカゲ】

飼育方法

今回は私が最も好きな生体のデプレッサヨロイトカゲについての飼育方法を説明します。
少し前まではワーレンヨロイトカゲの亜種の1つと捉えられていて、デプレッサワーレンヨロイトカゲという名前で流通していましたが、最近Smaug属となりそれに伴って日本での呼び方にも少しずつ変化が生まれてきました。
我が家では現在4匹2ペアのデプレッサヨロイトカゲを飼育していますが、隠れがちであまり表には出てきませんが、何よりもその見た目はカッコよく、餌に関しても貪欲でピンセットから食べるため、普段ハンドリングしない私としては上手くマッチした生体だなと感じます。

デプレッサヨロイトカゲとは

  • 学名:Smaug depressus
  • 別名:Zoutpansberg girdled lizard
  • 分布:南アフリカの北部の山岳地帯とされる
  • 全長:28~32cm
  • 特徴:黒褐色の体に白いスポットが入り、個体によってはこの白が少しオレンジ味がかって見える個体もいる。流通量が少なく高価だが、基本的に丈夫で飼育は容易
  • 雌雄判別:かなり難しくオスの方が頭が大きくなるらしいが、正直一匹では判別できる気がしない。

飼育環境について

現地では岩が重なる岩場に生息し、岩の隙間などを好みます。その為体もやや扁平であり、シェルターなども岩を重ねてギリギリ入れるようにすると好んでよく挟まっています。

見えませんが上部に紫外線ライトがあります

・ケージ

バスキングライトなどでケージ内に温度差をつけたいため、最低でも60×30×30をお勧めします。ヤモリのように壁に登ることはありませんが、流木などを入れておくと登ってバスキングすることも多いです。その為多少の高さも確保してあげると良いかもしれません。

・底材

砂などでも良いかと思いますが、折角白い斑点が美しい生体ですので、バークチップをお勧めします。ケージ全体に浅めに敷いておけばいいかと思います。岩の隙間に隠れるのは好きなようですが、あまり底材を掘ったりする行動は確認できていません。

・水

意外と水が好きなようで、少し大き目の水入れに入っているところをよく見かけます。また脱皮の際も水入れを利用しているようですので、生体が全身入れるほどの水入れの設置をお勧めします。

・シェルター

臆病なトカゲですので、シェルターは必須です。お勧めは薄い石を組んでその間に挟まるように隠れられるようにしてあげることです。また組んだ石組みの頂点にバスキングライトを当てそのままバスキングスポットも兼ねてしまうのも良いかと思います。

・温湿度計

流木の上でバスキングする姿もよく見かけますが、そこまで高温にする必要はなく、最高でも40℃ほどにできれば十分です。可能であれば暖かい場所と冷たい場所の二か所に温度計を設置してあげると良いかと思います。ただ高温の場所をしっかり確保してあげれば低温には強く、最悪ホットスポットの温度を確認するだけでも良いかもしれません。

・照明

バスキングスポットランプとUVBライトが必要です。可能であればタイマー設置してある程度決まった時間に点くようにコントロールしてあげましょう。アフリカに生息するためいずれもそれなりに強いものを使うことをお勧めします。ただバスキングスポットランプは強すぎると40℃を超えてケージ全体が温まりすぎることもある為、ケージサイズに合わせてほどほどに調整してください。

・ヒーター

デプレッサヨロイトカゲ自体が割と低温に強く、また日中二つのライトで温めている為、あまり気にしなくていいかと思います。ただケージ設置している場所が極端に寒くなる場合は最低限の温度は確保してあげましょう。

昆虫食で、飼育下でも昆虫を与えるのがお勧めです。慣れた個体であればピンセットからでも食べますが、人口フードは動きが無く食べないかもしれません。我が家ではイエコを基本的に与えていますが、色々あげてみた結果、ミルワームの方が好きそうです。栄養価の観点から基本的にはイエコを使い、たまにミルワームを与えるように調整しています。

日々の世話

毎日糞を確認し、見つけ次第取り除き、また水に入っていることも多く感じるため、我が家では毎日水を換えています。また冬は朝晩霧吹きを行い、最低限の湿度を確保し、週に2回ほど給餌しています。

価格

高いです。流通が少ないため、数万円で買えることはまずなく、数十万円します。その時の時価によって大きく変化します。日本でも繁殖されている方はいらっしゃいますが、レオパやクレスのような速度で繁殖できる生体ではなく、今後も価格は高騰していくと思われます。

最後に

正直価格さえ呑み込めてしまえば、非常に魅力的なトカゲだと思います。オオヨロイトカゲに次ぐ大きさに、ヨロイトカゲらしいトゲトゲした鱗、程よい大きさに餌への貪欲さ。意外と60×30×30ほどでも飼育でき、頑丈で寒さにも強いということで、文句ないトカゲです。ただし非常にシャイで餌の時以外は基本隠れており、餌に満足すればすぐ隠れていきます。ハンドリングも基本的にはできませんが、眺めているだけでもとてもカッコいいトカゲかと思います。ぜひもっと広まっていけばいいなと考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました